一般的な病院として設計された病院の内部は、精神を患った人の治療目的で利用されてきた。中には、左右に病室、小さなサロンがあり、メインの入口の向かい側に大きなサロンがある。建築家長は、大きなサロンにつくった扇のモチーフとヴォールトの装飾で音響効果を出すことに成功した。コーランの朗詠、スーフィズム音楽の演奏、泉に流れる水の音、水から上がるときの音などは、精神治療に用いられる治療法のいくつかである。これらの音は、左右の病室やそこに入院している患者の耳に必要な音量で届き、患者たちの治療に役立っている。大きなサロンの天井はスパイラルのキーストーンでつくられ、いまだにその謎が解明されていないヴォールトの一例である。建築家長は自分の名前をモスクと病院の人の目に簡単にはつかない高いところに非常に単純に大きなサロンのヴォールトのある東のところに記し、これらの建築物の価値を分かってもらえることを祈った。
